FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

時価総額加重平均や浮動株調整は投資家にとってマイナス

ちょっと面白いデータを見つけた。「アジアの証券市場(2010年版)」という本に、2009年末時点での世界各国の株式時価総額が載っていた。そこで改めて思ったのが、大半のETFで採用されている「浮動株調整後の時価総額加重平均でウエイトを決める」という行為の正当性の無さだ。

現在、世界市場における時価総額ウエイトは、例えば中国本土(上海・深セン)は7.2%、インドは2.8%になります。しかし「世界丸ごと時価総額加重平均ETF」との触れ込みである『MSCI オールカントリー・ワールドインデックス【ACWI】』では中国1.8%でインド0.9%、また『バンガード・トータルワールドストックETF【VT】』でも中国2.5%でインド1.3%に過ぎません。逆にアメリカは本来の時価総額ウエイトなら約30%ですが、上記2つのETFでは40%超のウエイト付けがなされています。

判定時期は若干異なりますが、ここまで極端な差が出る理由は、ETFが浮動株調整を行っているからです。つまり、中国やインドの企業は、政府保有や財閥の持ち合いなどで流動性のない株式が多い為、それらを間引いて時価総額を換算すると、世界におけるウエイトが下がってしまうのです。

なぜETFが浮動株調整を行うのかは、単にファンド運用側が株式を買い集める際に、浮動株が多い方が障壁が少ないのが理由です。そもそも時価総額順にウエイト付けする理由も、投資金額が莫大になるETF母体が大量に小型株を買い集めようとすると、価格がつり上がって不利になるからです。確かにETFとしては合理的な選択ですが、投資家一人ひとりにとっては決してプラスになる理由ではありません。(投資金額が小さい)各個人が株式を買い集めるなら、時価総額や浮動株比率が小さい銘柄でも、何ら不利にならずに買えるのですから。

つまりETFを使って投資する場合、多数の投資家の資金を集めて運用するが為に、(各個人の投資額が少額でも)数多くの銘柄に分散できるメリットが得られる一方、(運用母体が巨大になる為)時価総額が小さいor浮動株比率が小さい銘柄のウエイトを小さくせざるを得ないというデメリットも生じるのです。この欠点に気付いている人は非常に少ないのでは?

なぜなら「世界丸ごとETF」などで、異常にウエイトが小さくされている新興国の方が、ウエイトの大きい先進国よりも、将来の利回りは高くなる可能性が高いのです。また小型株の利回りは平均よりも高いいうデータや、時価総額加重平均では割高株をオーバーウエイトするというインデックス投資の欠点もあります。

はっきりいえば、時価総額加重平均や浮動株調整というのは、ファンド運用者にとっては好都合な手法でも、投資家にとってマイナスな手法だと言えるのです。現在では当ウエイトインデックスやファンダメンタルインデックスなど、ウエイト付けに他の基準を用いるETFも少しずつ増えてきていますが、日本のネット証券ではごく一部しか扱われていません。これらのETFは過去のデータ上、時価総額加重平均ETFよりも高い利回りを記録していますので、早く日本のネット証券でも導入されることを期待したいです。個人的には『RAFIエマージングマーケット【PXH】』を扱って欲しいですね~。

関連:世界各国の株式時価総額
関連記事

テーマ : 資産運用について

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

3line

Author:3line
人生の紆余曲折を歴て、市場の暴落とファンダメンタルインデックスを愛するようになった、希有な個人投資家。海外投資データバンク管理人。
詳しくはプロフィールページにまとめています。

最近の記事
おすすめ記事
人気記事
カテゴリー
月別アーカイブ
ランキング
にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村
ブログ内検索
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。