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個人投資家がバフェットの新聞社買収から学ぶべき事

昨日の続き。個人投資家が、バフェットの新聞社買収から学ぶべき点が、2つほどあると思う。

一つは、バフェットが発言したことを、そのまま鵜呑みにしてはいけないということ。実はバフェット、つい2年前には「どんなに割安でもアメリカの新聞社を買うつもりはない」と、バークシャーの投資家ミーティングで話していたそうだ。今回の買収劇は、この発言とは正反対の行為である。

たった2年で心変わりしたのだろうか?それとも、自らが安値仕込みしたいが為の「ポジショントーク」だったのだろうか?いずれにせよ、バフェットの発言一つひとつを取れば、決して信憑性が高いとは言えず、彼の発言で右往左往してもしょうがないことは、肝に銘じておくべきだろう。長期投資家なら尚更だ。

しかし、もう一つの教訓は、個人投資家にも参考になるはずだ。バフェットは過去にも、新聞社を安値仕込みすることで、大きな利益を上げている。その新聞社こそ、彼の永久保有銘柄の一つ、ワシントンポストだ。

勘違いしている人も居るようだが、バフェットは近年、新聞社に対して悲観的な発言をしていたにも関わらず、ワシントンポストの株式は一切売却していない(自分も大部分を手放していると思っていた(^_^;))。現在、バフェットが保有するワシントンポスト株は172万7765株だが、これは筆者の確認できた最古のデータ(2000年)でも全く同数だった。

そして、昨日時点の株価(360.69ドル)を掛け合わせると、時価評価はおよそ6.23億ドルとなる。一方、簿価(バフェットの取得価格合計)はおよそ1100万ドルだから、約60倍の利益を生んでいる。というか、ピーク時であった2004年末(約980ドル)では約17億ドルあったから、150倍以上に化けていた計算だ。割安株を長期保有する事で、莫大な利益を上げる・・・これこそが長期投資家の理想の姿だろう。

我々個人投資家は、資金量に限界があるので、バフェットのようにポジショントークで相場を操ることなど出来ない。しかし、割安株を辛抱強く長期保有するする事なら、我々にも可能な行為だ。割安な個別株を探す自信がないなら、バリュー株ファンドや高配当ETF等が、代替手段になるだろう。
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テーマ : 明確な投資理論

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人生の紆余曲折を歴て、市場の暴落とファンダメンタルインデックスを愛するようになった、希有な個人投資家。海外投資データバンク管理人。
詳しくはプロフィールページにまとめています。

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