突然降って沸いてきた、先々週末のトルコでのクーデター。当然ながら株価や通貨=トルコリラは下落しており、週明け月曜日のNYでは
MSCIトルコETFは-9.4%、そして先週末にかけて更に下げてきた。
国全体が何か一時的な要因で暴落した時というのは、逆張り投資家にとっては最も狙い目だ。個別企業なら倒産=株価ゼロもありえるが、国の株式市場が丸ごとすっ飛ぶことはあり得ないので、
ETFでその国の株価指数に投資すればリスクは高くない。一時的要因が解消されるにつれ、最低でも株価指数は元の水準には戻る訳だから、極めて美味しい状況になるはずだからだ。
例えば2011年のタイの大洪水の際、MSCIタイETFはピーク時(7月下旬・71ドル)から大底(10月上旬・51ドル)へ約28%暴落し、被害が落ち着いた翌年3月にはピーク時の株価に戻している。この洪水でタイの経済が完全に破綻する訳じゃなく、しかも日本の原発とかに比べたら復興するのも容易な訳だから、株価がすぐに戻ることは目に見えていた。
・・・いや、アタクシは仕込み損ねましたけどね(・∀・;)ということで生粋の逆張り派として、
二匹目のドジョウは逃すまいと、MSCIトルコETFに今投資するのはどうなのか?検証してみた。
まず下落と言っても暴落レベルには満たないことがポイントだ。トルコリラ=円の為替レートはクーデター前日の終値1リラ=36.5円程度から、クーデター直後には34.3円程度まで下げたが、先週末時点で34.6円。僅か5%程度の円高に過ぎない訳だ。
ドルベースであるMSCIトルコETFは一日で9%下落したが、ストップ安の無い米国市場では、驚くほどのレベルではない。その後更に下げて
先週一週間で約18%の下落となっているが、これでも騒ぐほどの暴落とはほど遠い。ちなみに
MSCIトルコETFの先週末時点でのPERは8.5倍、PBRは1.1倍だから、割安と言えば結構な割安だといえるが、飛びつきたくなる水準かと言われれば、ちと微妙だ(^_^;)。
一方で、トルコの地政学リスクの高さはそのままだ。今回のクーデターがこれで終わりなのか?それとも現政権への不満から、再び戦乱が起こるのかは全く持って不明だ。現在の大統領は相当な独裁豪腕タイプなようで、国内での反対勢力も根強いようだ。そもそも
このクーデター、大統領側の自作自演説も出ている位だから、政治はカオス状態だ。
正直、自分もノーマークに近い国だったので、詳しい情勢は全く分からない(・∀・;)。だが株価や為替の下落が小さい所を見ると、世界の投資家も沈静化するかどうか分からず「様子見」状態なのだろう。このクーデターが余震で、本震がまだ先にあるのでは?と皆が身構えている状態と言えよう。
ちなみに2011年の東日本大震災のTOPIXは、半年ちょい後の11月が底で約27%の下落だった。前述のようにタイの洪水が約28%だから、
現状のトルコの18%の下落というのは、国家を揺るがす事変にも関わらずさほど美味しくない状況だわな。なので自分も、今すぐ突撃することは自重・・・。もう一段下げて3割近く落ちてきたら、そこで逆張り投資するか考えますわ。
・・・何かイマイチ面白くない結論だね(´・ω・`)。
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テーマ : 海外投資